みなさんは、母の日にどんな思い出がありますか?
母の日が近づくと、真っ赤なカーネーションをよく見かけるようになりますね。
「赤色のカーネーションにはお母さんへの愛情って意味があるんだよ」
父とふたりで母の日のプレゼントを買いに行ったあの頃のわたしに花屋の店員さんが教えてくれた花言葉を思い出します。
父が、母の大好きなクリームシチューを作っている間、わたしはこっそり母宛に手紙を書き、花屋で買ったカーネーションの花束を渡す準備をしていました。
「いつもありがとう」少し照れながらそう伝えたことを覚えています。
プレゼントをもらった時の母の嬉しそうな表情は、世界でいちばん優しい笑顔でした。
気がつけば我が家には、お花が身の回りにあったように思います。
花瓶に入れてテーブルに飾ったり、玄関に置いてみたり…お花の香りをふわっと感じられる実家は今でも大好きな場所です。
先日久しぶりに両親の顔が見たくなったわたしは、実家に帰ることに。
しかし、お花で彩られていたはずの実家からお花の存在を感じることができませんでした。
「見ているだけで癒されるからお花は大好きだけど、最近はお手入れをする時間がないほど忙しくて…」
そう話す母の表情は、どこか寂しそう。
大切な人にはいつだって笑顔でいてほしい、そう考えたわたしは母を笑顔にするプレゼントを探すことにしました。
「お手入れの手間がかからないで、お花の存在を楽しめるものはなんだろう」
贈り物をあれこれ探していると、とてもカラフルなフラワーボックスが目に留まりました。
フラワーボックスとは、箱の中にお花をぎゅっと詰め込まれているフラワーアレンジメントのことです。
ふたを開けるまで中身が分からないドキドキを味わえたり、花瓶がなくてもそのまま飾ることができることからプレゼントにもピッタリなんだとか。
なかでもわたしが魅了されたフラワーボックスは、お花が石けんから作られているハンドメイドの作品でした。
生花よりも長い期間お花を楽しむことができて、石けんの香りも感じられるところがわたしが渡したいプレゼントにピッタリで。
母の喜んだ顔を想像しながらオリジナルのフラワーボックスを作ることにしました。
フラワーボックスに入っているお花は生花やプリザードフラワー、ソープフラワーなど、色々な種類があります。
わたしは、よりハンドメイドを感じられる石けんを彫ってお花の形にすることに。
石けんを彫るときは、カービングナイフと呼ばれる専用の道具を鉛筆を持つようにして使用します。
まずは道具に慣れるところから始め、花びらの基本の彫り方を練習したらだんだんとお花の形を彫ってきます。
石けんのいい香りが漂って、作っている時間も心地よい気分になれました。
カービングナイフの扱いに気をつけながら少しずつレベルアップして、作品が完成したときは達成感を味わうことができました。
今回は母の好きな赤色やピンク色の石けんを使って作りましたが、送る相手を想像して色味を変えてプレゼントするのも楽しそう。
お花の色や形、箱の大きさなど少しのアレンジをすればまた違った雰囲気の作品になるのがハンドメイドの魅力に感じます。
思いをかたちに届けること
初心者ながらに一生懸命作ったフラワーボックス。
カービングナイフを彫り進めていく時間が母への思いを形にしてくれました。
箱のふたをそっと開けた母は驚いた顔をしながら、あの時のように優しい笑顔を浮かべています。
どこに飾ろうかと嬉しそうにしている姿を見て、わたしは少し照れくさい気分になってしまいました。
フラワーボックスは母の日だけでなくお祝い事でも喜ばれる人気の贈り物。
ソープカービングで作るフラワーボックスであの人を笑顔にしてみませんか。
ソープカービングで作るフラワーボックス講座 chaikha先生