【わたしの本棚】は、
編集部員の本棚から月に1冊、おすすめの本を紹介していく連載コーナーです。
ジャンルを問わず、みなさんにぜひ読んでいただきたい1冊を選びます。
みなさんが、運命の本と出会うきっかけになりますように。
今月も、心を込めてお届けします!
ふらっと本屋さんに立ち寄ったとき、
散らかった本の売り場をきれいに並べ直している女性を目にしました。
たまたま通りかかった売り場を整えている彼女を見て、心のゆとりと品を感じたのを覚えています。
彼女の姿に影響を受けたのでしょうか。
そんな日に手に取った本が、
『「育ちがいい人」だけが知っていること』でした。
急いていた日、細い道の反対側から歩いてくる人とどうやってすれ違うか考えていた筆者。
すると、その人は立ち止まり、微笑みながら
「どうぞ」
と言って道を譲ってくれたといいます。
この本には、このような心にゆとりを持つからこそできる素敵なエピソードがたくさん詰まっています。
読み進めるにつれて、他者への思いやりの気持ちや、ゆとりのある考え方が自分のなかにだんだんと染み込んでいくのを感じられるように。
知ってさえいれば、だれでも
「育ちが良いな」
「品が良いな」
と思われる振る舞いができるようになる、と筆者は言います。
たとえば、靴を脱ぐとき。
玄関のなかに入り、ついくるっと後ろを向いて靴を脱いでしまいがちです。
しかし、これでは育ちが良いとは言えません。
家のなかを向いたまま脱ぎ、玄関に上がったら体の向きを変えて靴を180度回して端にそろえるのが「育ちの良い」人です。
このような、知っていればだれでもできるような振る舞い方を伝え、さらにいまさら聞けない基本的なマナーのおさらいもしてくれるのがこの1冊。
「こんなところで!」
と思うような些細な動作に気遣う余裕をもって、「育ちの良さ」を纏った大人になりたいものです。
育ちが良く見える振る舞いを学べるのはもちろん、心のゆとりを大切にしようと思えるようになるのが、この本の魅力です。
家事や仕事に追われて忙しない毎日を送っている方や、
「育ちの良さ」「品のよさ」
を感じさせる人になりたい方にとって、有意義な読書時間になるはず。
この本を読んで、「育ちの良さ」を纏った、心にゆとりのある大人を目指してみませんか。